
しずけさとユーモアを 下町のちいさな出版社 センジュ出版 / 吉満明子
北千住にあるちいさな出版社・センジュ出版。その代表である吉満明子さんの著書です。
<目次>
1章 編集とはこえを聴くこと
2章 揺さぶられた人生
3章 6畳2間の出版社
4章 2冊の本の誕生
5章 いくつかの涙
6章 映画と弱さと愛しさと
7章 しずけさとユーモアを
吉満さんがどんな道を進んできて一人で出版社を立ち上げたのか、その歩みと創業してからの奇蹟が書かれています。
読みようによっては、起業物語として読めないこともありません。その意味では、ビジネス書的な読まれ方をしてしまうかもしれません。
しかし、即効性のあるノウハウは何一つ書かれていません。そういう一般的なビジネス書に書いてあるようなことを期待している人には向かない本です。生産性や効率を人生の目的にしている人にも向かない。そういう人が読むと、「期待と違った」とかどうでもいいレビューを書いてしまいそうなんで、読まない方がいい。想定読者はそういう層ではありません。
働くこと、生きること、そうしたことをじっくり考えたい人が対象ですそういう人はぜひ手に取ってほしい。
僕自身、自分の回り道をしてきた過去が無駄ではない、意味のある道のりだったんだと強く思えるようになりました。
生産性や効率は手段であって目的ではない。では、その目的とはなにか。自分に取っての目的を問い直すきっかけを与えてくれるす。
1,2年で陳腐化してしまうような内容ではありません。何か折、自分自身に何かを問い直したいとき。手に取りたくなるような本です。
【センジュ出版から出版された本の一部】
『ゆめのはいたつにん』
『子どもたちの光るこえ』