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考える教室 大人のための哲学入門/若松英輔 

100ページ足らずのムック本。『哲学入門』というのタイトル。取り上げている哲学者は、プラトン、デカルト、ハンナ・アレント、吉本隆明。

この流れで普通に考えると、それぞれの哲学者紹介で終わりそうなものですが、全然違う内容です。います。

<目次>
はじめに 「読む」とは何か
第1章 「対話する」ことについて――プラトン『ソクラテスの弁明
第2章 「考える」ことについて――ルネ・デカルト『方法序説
第3章 「働く」ことについて――ハンナ・アレント『人間の条件
第4章 「信じる」ことについて――吉本隆明『共同幻想論
おわりに 読書ノートをつくる
哲学を生きるためのブックガイド

1ページ1ページ、読み飛ばせない、考えながら読まないと頭に入ってこない、重厚な内容でした。100ページなのになかなか読み終わらないのです。

著者の若松さんは「読書とは著者との対話」だと言われています。知識を仕入れるだけでなく、対話し考えること。哲学者が言っていることが正しい前提で知ることに注力するのではなく、その哲学者がなぜそう考えるようになったのか、それを自分なりに探りながら読んでいくことが大事だと言います。それを「著者(哲学者)との対話」と評しているのだと思います。だからこそ冒頭に、プラトン、というかソクラテスを持ってきて「対話」の大切さを示しているのだと思います。

とにかくじっくりと考えながら読む本です。現代は「早さ」が偏重される時代です。スピードに価値があることになっています。それは一面正しいとは思いますが、本当に自分の血となり肉となるには、熟成させるための時間が必要です。

じっくりと考える大切さを実感できるます。普段からよほど深く物事を考えている人は別にすれば、とにかく読んだ方がいい。

付け加えておくと、ビジネスパーソンは特に第3章のハンナ・アレントの章は読んでほしい。「仕事」と「労働」と「活動」の違いについて、また重なり合いについてがテーマになっています。自分にとって働くとはなにかを問い直すきっかけになると思います。