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どうすれば、売れるのか?―――世界一かんたんな「売れるコンセプト」の見つけ方/木暮太一



「どうすれば売れるのか?」
販売のみならず、ビジネスに携わる人ならだれもが考えたことがあるでしょう。だけどなかなか答えは見つからない。

答えの候補の一つはマーケティングです。ピーター・ドラッカーは「マーケティングの目的は、販売を不必要にすることだ」と言っています。自然に「売れてしまう状態」をつくるためにマーケティングがある、ということです。

我々はこの状態をつくるために、消費者に「認知」してもらったり、「興味」をもってもらったりするためになにをするか、を考えがちです。(「AIDMA理論」や「AISAS理論」が典型でしょう)

しかし、これでは売れない、と著者の木暮さんは言います。

マーケティングを考える前に、そもそも自分の商品がお客さんを惹きつけているかを考えなくてはいけない、お客さんを惹きつける商品でなければ、いくら"マーケティング"をしても意味がないのです。(p6)

まず、商品、コンテンツそのものに魅力がなくては売れようがありません。魅力があれば必ず売れるわけではありませんし、魅力がないものが売れ続けることはあり得ないでしょう。

木暮さんは、売れるコンテンツには法則があると言います。その法則に従えは、売れるコンテンツをつくれるのです。そのことをご本人の体験を交えながら書かれているのが、本書です。

<目次>
序章 売れるものには法則がある
第1章 「売れる」と「売れない」の違いはどこにある?
第2章 売れるコンテンツの4つの特徴
第3章 売れるコンテンツを作る
おわりに

法則のポイントは以下の4点です。
1、ベネフィット
2、資格
3、目新しさ
4、納得感

ベネフィットは、お客様が得をすると感じられるかです。木暮さんが書いていた言葉で言えば、お客様の「不」を解消することができるコンテンツであることです(「不」は不快や不安、不満など)

「すべての商品は、問題解決のために生まれてきた」
営業として僕は、こう教わってきました。いま困っている問題、このままだと不安問題、もっと良くなりたい欲望問題、を解決するのが商品の役目だと習いましたし、そう思って営業をしてきました。ですから、とても腹落ちがする内容だと思いました。

資格は、そのコンテンツを提供するにふさわしい人(法人)であるかが問われることです。「お前が言うな」と思わせてしまえば、どんなに良いコンテンツでも信用されなくなってしまいます。

「誰が言うかより何を言うかだ」
と主張される方もいますが、やはり「誰」が言うかは外せないと思います。もっと言えば「誰が何を言うか」が大切だと思うのです。

弁護士が法律のことを語れば説得力があります。しかし、世界経済の情勢や今後の予測をされてもいまひとつピンとこない。たとえその弁護士が陰で経済の勉強をしていて、ものすごく詳しかったとしても、です。あるいは、税理士が税のことを語ればその通りだと思うでしょう。しかし、経営戦略やマーケティングの話をされてもすぐに信用できるわけではありません。そうした分野について学んでいる税理士の方はたくさんいますが、税理士の肩書きだけで信用することはできないと思います。

以前、木暮さんの「出版企画書のつくり方」セミナーを受講したことがあります。そのときのことをブログにも書きました。
『【セミナー】「出版企画書のつくり方」セミナーを受講してきました』

そこで強調されていたことは
1、読者にとってのメリットはなにか?
2、なんでその本を自分が書いてもいいのか?(資格があるのか?)
の2点でした。

本書であげているポイントの1,2と同じです。まさに本書は、木暮さんの経験、体験に基づいて組み立てられていて、納得感の高い内容になっています。

ところで僕は、中小企業診断士の肩書きをもっています。中小企業診断士にとっての商品は「自分」です。自分を売れるようにするためにはどうすればいいのか。将来を見据え、それを考えながら読んでいきました。

僕に経営者の「不」を解消するような提案ができる力はあるのか。なにか提案ができたとしても、「お前が言うなら」とそれを受け入れてもらえるのか。とてもでありませんが、自信がありません。この2点がクリアできなければその先の、目新しさ(適度な距離間の差別化)も「言われてみれば確かに」との納得感も提供できなません。

まだまだ、自分という商品、コンテンツを磨いていかなくてはいけない、と痛感します。しかし、なにをどう磨いていけばいいのか、そのヒントはもらえたと思います。

汎用性の広い内容です。多くの人にぜひ手に取っていただきたい本であります。
(3、目新しさ、4、納得感については触れませんでしたが、本書を読めば4つの関連性も見えてきて、理解できると思います。それを含め、ぜひ読んでみてください。)