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腐った牛乳になるくらいなら、美味しいヨーグルトになりなさい ここから一発逆転する方法/和田裕美



「抜書き」をしたことがありますか。
本を読んで、心に残った箇所、気づきがあった箇所を書き写していくことです。僕はやっています。いまは、ブクログやメディアマーカーなどの読書ログのアプリに「フレーズ」や「引用」という箇所があるのでそれを利用している人も多いのではないでしょうか。

本書は、和田裕美さんのいままでの本やメルマガなどから選び抜かれた「抜書き」集だと思いました。余分な言葉がそぎ落とされ、確信をついたフレーズの数々が見開きで読むことができます。

<目次>
COMMITMENT―自分との約束を守る
POSITIVE―自分との約束を守る
WORK―働く
COMMUNICATION―つながる
ENJOY―こころ、踊る
和田裕美ヒストリー


「抜書き」ですから重要な箇所だけが短い言葉で綴られています。シンプルであるがゆえに強いメッセージを感じられると思います。

いままで、和田さんの本を読んできた人ならば、どこかで引っ掛かりを覚えるはずです。この言葉に励まされたな、とか、この言葉に救われたな、とかあるでしょう。忘れていたとしても、封印されていた記憶が呼び戻されるように、なにかを感じるはずです。

その記憶は、正確ではないかもしれません。現在の自分によって書き換えられているのかもしれません。でもそれでいいのだと思います。その違いが、過去と現在の変化の証です。昔の和田さんの言葉をいま読むと違った意味に受け取れる。それを感じることもこの本の価値のひとつです。その変化は、成長と言い換えてもいいのだと考えています。

僕自身、昔はたぶん読み流してしまっていたものが、今回、強く共感したり刺さったりしたフレーズがありました。

人生は、苦手なことに向かう時期が誰にでもやってきます。
そして、それを克服しようと向かっていった人と、それを避けて生きてきた人の差は、年齢を重ねていくたびに、実はだんだん大きくなるのです。

好きなことをするのが良いことだ、との風潮は年々強まっているように思います。それには違和感を覚えています。僕も昔は、好きなことだけできる人生が幸せだと思っていた時期がありました。それもかなり長い間。でも、今は違うと思っています。なぜなら、好きなこと、やりたいことにはもれなく苦手なことがついてくるからです。

たとえば、事務仕事は苦手だし、コミュニケーションも得意じゃないけど、もの作りは得意だからと独立開業したとしましょう。だけど、独立した当初は、事務を自分でやるしかない。人を雇えば、コミュニケーションができないなんて言ってられません。それでは組織は作れない。

得意なことができるようになっても達成感が薄い気がします。もちろんそれもやらないといけませんが、できなかったことができるようになることが「達成感」を呼ぶのだと思います。

避けられる苦手は避けてもいいでしょうが、逃げられないこともあります。それには向かっていかないと、結局何も成し遂げられない。そして若いうちは、避ける子音ができることなのかどうかの判断もきちんとつかないと思います、だから、目の前に現れた苦手には、敢然と立ち向かうほうがのちのち大きく成長できると思うのです。

人はひとりでは生きられない。自分がいま、こうやって存在できているのは、多くの人たちの支えがあってこそ。
その事実を忘れて傲慢になると、人を失ってしまいます。

口では皆様のお陰ですと言いながら、実はいまの状況は自分が努力したからだと考えている人は多い気がしています。うまくいっていない人を捕まえて「お前の努力が足りない」とか「自己責任」とか言って済ませる人はそのタイプなんでしょう。僕の印象では中途半端に成功している人に多いように思います。

もちろん、自分の努力は大切だし、多くの人に支えてもらえる人柄であることも大事です。でも、そもそも努力ができる環境にいられたことに感謝しないといけないと考えています。

本当に成功している人たちは、もっと謙虚に見えます。自力の限界を知っているような気がします。だから神仏へ感謝を忘れず、神社や寺院に足を運ぶんだと思いますが(笑)。世の中は相互依存で動いていますから、周囲への感謝の気持ちを忘れると足元をすくわれる時がくると思っています。


原点に返れるようなフレーズがたくさんありました。和田さんを知っている人は今の自分を確認するためにも読んだほうがいいと思います。どんな言葉に影響を受けてきて今の自分がいるのか、どの本を読み返してみればいいか、わかってくるでしょう。

和田さんを知らない人が読むと、文脈がないので誤読する可能性はあります。でも、誤読も創造です。もし間違った解釈をしても、この本をきっかけに別な本を読めば、真意がわかってくると思います。さっと読める本ですから、ぜひ手に取ってみてください。

最後に、この本には載っていない、でも、僕を形作った言葉を紹介して終わりにします。

これからの人生で今日が一番若い日
やったことがないことをできないと言うな

そしてもちろん
チャンスの神様には前髪しかない