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NHKで放映されている「プロフェッショナル 仕事の流儀」を久しぶりに見ました。宮沢りえの舞台稽古に密着。映画「紙の月」や「湯が沸くほどの熱い愛」、何本か舞台も観て、すごい女優になったなあ、と思っていました。「三井のリハウス」で出てきたときにはこんな風になるなんて全く想像もできなかった(笑)


番組の中で、心に刺さる言葉を口にしていました。

「もっと自分を疑え!」

元々は蜷川幸雄さんがある俳優にいった言葉だそうです。宮沢りえは稽古場でそれを聞いていました。

これでいいのか、もっと何かないのか。妥協をしない姿勢は満足することを知らないことにつながります。宮沢りえ自身、自分のそうした思考癖、姿勢が良いことなのか疑問に思ってしまっていたとき、蜷川さんの言葉は彼女にエネルギーを与えたそうです。「このまま、自分を疑っていていいんだ」と確信が持てたのだと思います。

いま巷では、「ありのままの自分がいい」との風潮があります。自己肯定感を高めろというビジネス書がたくさん出ています。理由はわからなくもありません。日本人は全体として自己肯定感が低い人が多いと、さまざまな調査から指摘されています。いまの自分が好きになれないという人も多いのでしょう。

だから、人によってはある時期、「ありのままの自分がいい」と思うことはとてつもなく大事だと思います。僕自身、それが必要だった時期がありました。

しかし、いまの僕はその段階を突き抜けていきたい。単純に「ありのままの自分がいい」という段階にとどまっていては、プロフェッショナルにはなれないと思うからです。

この番組では最後に、「プロフェッショナルとは?」との問いを投げかけます。宮沢りえは「身を削る覚悟がある人のこと」と答えていました。

僕は僕なりのプロフェッショナルの定義があります。それは「他人を喜ばせたり楽しませたりするために、自分を活かす」奴がプロフェッショナルだ、ということです。自分のために頑張る奴はアマチュア。他人という要素が入らないとプロではないと思うのです。

ただ、彼女の答えを聞いて、「自分を活かす」ためには自分の「身を削る」覚悟が必要なんだと思いました。そう気づいてちょっと鳥肌が立ちました。

クリエイティブには正解もゴールもない。逆算して戦略を立てることにたいした意味はないでしょう。頂上に着いたと思うと、次のもっと高い山がある。違う風景が見えてくる。また登っていくしかありません。

最初は、自分を肯定し、YESと言うことで前に進む力を得ます。でも、その先には、いまの自分を否定することで新しい自分を作り出していける段階があるのだと思います。NOと言えるからNEXTがある。そう言えるようになってこそ「プロフェッショナル」なんでしょう。番組を見て、そんなことを感じました。

SWITCH Vol.33 No.10 宮沢りえ「女優」