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人見知りで出不精のOLがコミュニティの女王になった理由 / 中村薫
 


人生に大切な「キャリア」と「お金」の育て方
というセミナーを主催したことがあります。2011年9月23日。講師は田島弓子さんと竹川美奈子さんにお願いしました。

中村さんはこのセミナーに参加してくれていました。序章にそのことが書いてあります。社外のセミナーに初めて参加したときだそうです。しかも、普段は出ない懇親会にも参加しました。

これが、その後の活動のきっかけになっているそうです。人が何か行動に移してくれること、セミナーの主催者としては、これほどうれしいことはないのですが、中村さんは、僕の想定をはるかに超えて、活躍されるようになっています。

<目次>
はじめに
序 章 平凡なOLが「コミュニティの女王」になるまで
第1章 コミュニティは仕組みが9割!
第2章 誰でもセミナーは開ける!
第3章 人見知りでもできるコミュニケーション術
第4章 コミュニティの主催者はタフでゆるい
第5章 コミュニティは生きもの
第6章 ゆるぎないファンの作り方
第7章 ビジネスに活用したい人へ
おわりに

ハンバーグ

中村さんが主催されているコミュニティには「ハンバーグの会」「マネーの会」(のスピンオフとしての「ライフの会」)などがあります。

なぜそんなことを始めようと思ったのか、始めのところから、コミュニティをどう運営して、どのように維持発展させているかについて書いてあります。

小さなことにも気にかけています。気配りが素晴らしい。どちらの会も参加したことがあるので思い当ることはたくさんありました。僕自身、勉強会も主催しているし、研究会も運営にかかわっているので、反省しないといけないと思うことがたくさんありました。

コミュニティを立ち上げてみたい人は、まずここに書かれている通りにやってみるといいです。この通りやれば立ち上げられるだろうし、運営もスムーズにできることでしょう。

ただし、やっていくうちに別なやり方をしたほうがいいと思うところも出ていると思います。ここに書かれていることが普遍的に正しいわけではありません。別なやり方もあり得ます。

たとえば、中村さんの会では自己紹介をしません。なぜしないか、理由は本書の中に書かれています。しかし、自己紹介をする会はいくらいでもあります。それで運営がうまくいってないわけでもありません。また、自己紹介はするけど、それが長くならないように、各自の負担にならないように工夫をされている会もあります。やり方はいろいろあるのです。

本書から一番学ぶべきは、やり方ではないと思います。それも一つのポイントはありますが、学ぶべきは、なにも教科書がない中で、手探りで試行錯誤しならコミュニティを育ててきた過程と継続力だと思います。

最終的には、自分なりのやり方でやるしかない。そうでないと意味がない。だから本当に学ぶべきは形ではなく、考え方です。

そして、いまなぜコミュニティがこうした形で注目されるのかも考えておいたほうがいいと思います。特に僕のような、人生の折り返しを過ぎた男たちは。会社にしか居場所がない、なんて人生を送っていないでしょうか。職場とは別なコミュニティを持っていないとしたら、退職後の人生は、おそらくつらいものになります。サードプレイスという言葉がはやった時期がありますが、職場でも家庭でもない居場所は見つけておいたほうがいいと思うし、なければ作ればいいと思うのです。

「他の人が作ってコミュニティに参加するから、自分でコミュニティを作る気はない」 そう思う人もいるでしょう。そういう人こそ読んだ方がいいと思います。

参加しているだけの自分が、どれだけいろいろなことにフリーライドしているか気づくと思います。表面上何も起きないコミュニティほど、水面下でいろいろなことをやっているのです。コミュニティだけじゃない。世の中の多くのことは、問題が起きないように事前にさまざまな手を打っています。そのことは知っておいたほうがいい。金を払ったから何を言ってもいいわけじゃありません。小うるさい爺がフリーライドすると会から追い出されるのがオチです。そうならないためにも、運営している人の苦労を知っておいたほうがいい。

それと、仕事に生かすこともできる考え方です。これからのビジネスは、ファン作り、商品やブランドを核にしたコミュニティ作り、嫌な言葉で言えば「囲い込み」(笑)がキーになるはずです。そのとき、本書の考え方は応用できるはずです。そうでなくても、管理職の仕事は、チームというコミュニティを運営していくことです。上意下達でうまくいくわけがない。どうすればいいか、学んでおく必要があります。

それぞれの立場で学べることのある内容だと思います。それは誰かの受け売りではなく、自らが試行錯誤してきた過程が描かれているからだと思います。少しでも引っかかることがあれば、手に取ってみてください。