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スピード経理で会社が儲かる―たった1年で利益が1億円アップする生産性革命 / 前田康二郎



会社で「総務部経理課」に所属しています。

タイトルに『経理で会社が儲かる』と書いてあったので思わず手に取ってしまいました。経理の実務についてかかれているわけではありません。どのように業務を進めていけばいいのか、具体的な方法が書かれています。そして、なぜそれをすべきなのか、理由も書かれています。

中小企業の経理、もっと言えば事務作業全般にありがちなことが指摘されています。だから、中小企業に勤める経理の人はもちろん、関わる人も読んだほうがいいと思える内容です。

<目次>
はじめに
序章 「遅い経理」が会社を赤字にする!
第1章「過去」を捨ててスピードアップ!
第2章 「資料」を減らしてスピードアップ!
第3章 「ルーティンワーク」を改善してスピードアップ!
第4章 「経理作業」をスピードアップ!
第5章 スピード経理を「定着させる」8つのコツ
第6章 「会社のスピード」を上げる行動習慣
おわりに

経理課に異動してしばらくして感じたのは
「なんでこんなことをしているんだろう?」
と疑問に感じる作業が多いことでした。

経理課内部の問題だけではありません。会社が、各部門が「必要だ」というからやっている作業の多くは、やる理由が理解できなかったのです。細かく書くわけにはいきませんが(苦笑) 実は今も理解できていません。

だから変えなくてはいけないと思ってやってきました。経理課内部だけで済む話ではなく、会社全体の管理会計の概念が絡むので、時間はかかりました。ようやく緒に就いたばかりです。さらにそれを具体的な行動として経理課内部に落とし込むか、考えてきました。この本にはそのヒントが多々あったと思います。


経理は日々のルーティンワークだけではなく、経営判断を「数字面」でサポートする自覚を持つべきです。(p176)

僕は経理とは「経営管理」の略だと思っています。経営判断に役立つものでなければ、存在意義はないとすら思います。ではそこで一番重要になるのは何かと言えば、より「リアルタイム」に近い状況で数字をまとめていくこと、つまりスピードが大切になっていきます。

月次決算が遅くなる最大のデメリットは、「経営判断が遅れる」ことです。
月次決算に30日かかっていたら、社長が「前月は数字が悪かったな。今月は○○の点に気をつけるように」といったところで、社員は「社長、今日で今月は終わりです」となり、何も改善できないまま1か月が過ぎ去ってしまうからです。(p42)

さすがに月次決算に30日かかる会社は少ないと思いますが、半月以上かかるのはざらに見かけます。たとえば15日に月次がまとまりました。そこから会議をして何か対策を立てようにも、実質動けるのは10日もない、なんてことを繰り返している会社はたくさんあると思います。

せめて一週間で数字をまとめないと、経営判断に支障をきたします。誤解を恐れず言えば、正確じゃなくてもいい、ざっくりとした数字をリアルタイムで見られるようにすべきなんだと思います。

経理は会社のタイムキーパーでもあります。
では具体的になにについて社長や現場に声がけをしなければならないのか。それは「期日」と「数字」です。(p196)

スピードアップは経理だけで実現しません。しかしそれを全社に促し、管理する役目は経理が担うべきなのだろうと思います。経費精算ひとつとっても、各部署から必要書類が期日通りに提出がされなければ仕事は進みません。そのためには他部門の業務を理解しないといけない。出してくれない、と文句をいっても何も改善されないのです。どうしたら期日守り提出してくれるか、知恵を出すのは経理の役目で、そのためには相手のことを知らないとできないでしょう。

ただし、スピーディに処理することが目的にならないよう、気をつけなくてはいけないと思います。あくまで手段であって、目的は、適時適切な経営判断がするための数字面からのサポートです。経営判断に役立つことからスピードを上げていけばいいのです。

従来、経理は受け身な仕事とされていました。過去の数字を整理する部署との扱いをされてきたと思います。しかし、なぜ過去の数字が大切かと言えば、未来を予測し、改善していくためです。

しかし経理こそ、未来を予測しなければならない部署なので、クリエイティブな素養が必要であり、もっとお金をかけるべきなのです。(p61)

中小企業の場合、社長室や経営企画室や経営戦略本部などない会社がほとんどだと思います。ですからその役割は、経理が担うのだと思います。

スピードアップするためにどうすればいいか、具体的な方法が書かれています。なぜそうしなくてはいけないのか、そうすることでどんな効果があるのかも書かれています。

自分の立場にあわせて、実践できることを取り入れていけばいいでしょう。経理をよりクリエイティブな仕事にしていけるはずです。

営業が仕事を受注すること、現場がモノやサービスを生み出すことと同じように、会社に対して価値を生むことができるようになると思います。

図らずも経理をやる羽目になった人間として、経理の仕事の価値が上がることを望んでいますし、僕自身、本書を参考に、価値ある経理の姿を作っていくために精進していきます。