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プレイングマネジャーの戦略ノート術―膨大な仕事量とコミュニケーション不足を解消する35の方法/田島弓子



「ノート術」の本ではありません。ノート術はあくまで手段です。第1章の冒頭にこう書いてあります。

まず、誤解しないでいただきたいのは、この本はツールの使い方の紹介が目的ではないということです。(p18)

まずこれを見誤ると、この本の良さが活きてこないので読み飛ばさず、ちゃんと読んで頭い叩き込んでから、先に進みましょう。

では、何のための本かと言えば「ノートをはじめとするアナログツールの使い方を変えることで、優秀なプレイヤーから、マネジメントのやり方や考え方を身につけて、(プレイング)マネジャーになる」ための本だと思います。

<目次>
はじめに 「アナログ」でプレイングマネジャーの仕事に革命が起こる!
第1章 ツールの使い方を変えることで、仕事のやり方を変える
第2章 手帳を仕事の「司令塔」にする
第3章 「コミュニケーション」がスムーズになるメモ術
第4章 多忙なマネジャーを助ける、自分のためのノート術
巻末付録:プレイングマネジャーの仕事が変わるテンプレート集

デジタルがこれだけ発達した時代にアナログの手帳は必要なのか、との疑問はあると思います。グーグルカレンダーだけで管理している人は多いでしょう。

一方でこの時期になると、各ビジネス誌が「手帳特集」を組むように、紙の手帳の需要もまだまだ根強くあるのだと思います。でなければ、手帳特集が毎年組まれることはないし、書店や文具店の一角を手帳が埋め尽くす光景を見ることもないはずです。

著者の田島弓子さんは、元マイクロソフトの営業部長をされていた方です。当然、デジタルを使いこなし、すべての管理をデジタルでしているイメージがあってもおかしくありません。しかし、実際はアナログを活用されてきたし、いまもされています。デジタルが絶対に必要なのは前提条件、そのうえでアナログを使ってデジタルだけでは足りなう部分を埋めるのだ、プレイングマネジャーにとってはそれが不可欠、というのがこの本の貫くメッセージになっています。

さまざまな「術」が載っていますが、すべてはチームメンバーとのコミュニケーションをとり、チームとして結果を残すためにする「術」です。プレイヤーのときは効率を重視すればよかったかもしれませんが、マネジャーになればそうとばかり言ってられません。マネジメントはなにより、チームとしての効果を重視しなくてはいけないからです。まして、プレイングマネジャーとなると、プレイヤーでありつつマネジメントもするという二面性を持たなくてはいけなくなります。個人として効率も求めながらそれだけでない、チームが結果を出すという効果も求めていなくてはいけなくなります。

だから、と言っていいと思いますが、ノート術というタイトルですにもかかわらず、メモ術も載っています。メモも、付箋を使うなどして有効活用できると、自分の業務のみならずメンバーとのコミュニケーションの潤滑油になってきます。

手書きの効用を見直すべきなのではないか、と個人的には思っています。資格試験の勉強をしているころ、手を動かすことの重要さを再認識させられたからです。キーボードを叩くよりはるかに頭に入ってきます。あとで見返したとき、それを書いた状況を思い返すことができ、記憶を蘇らせることも容易になりました。

そして手書きには言葉にならない感情が乗ってきます。メールは言葉だけの世界ですからニュアンスが伝わりにくく、誤解もされやすい。数字が羅列したEXCELの表は無機質です。どこが大事なのか、何を見ればいいのか、かなり手練れた人でないと読み取れないでしょう。そんなとき、ちょっとした手書きのメモをつけるだけで状況は大きく変わると思います。

具体的な「術」は、ぜひ本書を手に取って確認してほしいと思います。僕自身、やっていないことだらけで、でもやったほうがいいと思えるものばかりなので、すぐに取り入れようと思います。幸い、巻末付録にテンプレートが付いています。これを使えばすぐに実践に入れます。試行錯誤しながら、進めていきたいと思います。

本書は、前著である『プレイングマネジャーの教科書―結果を出すためのビジネス・コミュニケーション58の具体策』の考え方を、より具体的に、実践的に落とし込んだものになっています。

ですから、できればこちらも読んでほしい。併せて読むことで理解度が非常に変わってくると思います。僕にとって『プレイングマネジャーの教科書』は、チームで仕事をする上でのバイブルのような存在です。

いま読み返していて、まだまだできていないことが多いと痛感しますが、最初に読んだ当時と立場も変わっているので、一つひとつできるようにして、チームで結果を出していきたいと考えています。

プレイングマネジャーの教科書―結果を出すためのビジネス・コミュニケーション58の具体策