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「私は私」で人間関係はうまくいく/和田裕美



和田裕美さんの新刊(2014年11月時点)です。
気が優しくて、他人のことを気にするあまり自分を出せないような人、そんな「いい人」にむけて「もっと自分を出してもいいんだよ」「自分を大事にしなきゃ」というメッセージを送った本です。

あと少しだけ厚かましくなれたら、「いい人が最後に笑う」世界が待っている。(p3)

そんな想いがこもっています。

<目次>
第一章 まわりの空気を読もうと、がんばりすぎているあなたに
第二章 このしんどい世界の中にも、私の居場所は必ずある
第三章 「私は私」でいるために
第四章 人づきあいは力を抜くくらいがちょうどいい
第五章 どうしても苦しいとき、やり過ごす方法は必ずある
第六章 今日から変わる! 強くなる! 

この本の根本のメッセージは
「群れずに、個を確立して、個としての人間関係を作れ」
だと思います。

優しい言葉で語られていますが、メッセージはけっこう厳しいことを言われていると思うのです(いつものことですが(笑))

もちろん、単に「わがまま」「ジコチュウ」になればいい、という話ではありません。では、自分を出すとは具体的どういうことなのか。

たとえば、私が、「わがままブレイクスルー」といっている行為があります。
初対面の人が多い食事会で、みんなが遠慮して誰も注文しないようなシーンでは、あえて出しゃばって、「私、これ食べたい」というような空気の読み方です。(p66)
 
僕はこれはかなり意識してやってるつもりです。うまくいってるかどうかは不明ですが(苦笑)食事会のときは顕著ですが、そうでない場所でもありがちな光景だと思います。みんながお互いに遠慮しあってしまうと、話は進まないし、なにも決まらない。そういう場面では、率先して、話を進めたり、ものごとを強引に決めたりということはします。

誰かひとり、そういう風に行動すると他の人も動きやすくなります。空気を読んで、空気を破る、という感じですね。それはみんなのためでもあるし、僕がイライラしないためでもあります。

でも、こういうことをするから、
「ホントは人見知りなんだ、俺」
といっても、あまり信じてもらえないのでしょう(苦笑)

自分で決めている、と能動的に考えると、なんかスイッチが入って、「どうしたらもっとうまくできるだろうか?」とか「誰かに頼めないか?」とか、前向きなアイデアが出てきて動けるようになるんです。(p80)

「自分の人生は自分で決める」
とよく言われますが、世の中には自分で選択できないことがたくさんあります。

いまの会社で僕がいるポジションは、自分で選択したわけではありません。「やれ」と命令されて与えられたのであって、望んだわけではありません。もっと極端に言えば、僕が日本に生まれたのは、僕が選択したわけでは当然ないわけです。

でもこうした、選択不可能なことを、自分で選んだんだとあえて引き受けてみせる、ということが大切なのではないか、と最近思うようになりました。

そうすれば、和田さんが言うようにいろいろなアイデアも生まれてくるし、そこで前進することでその先に、自分自身で選ぶことができる選択肢が増えてくると思っています。

自分で『これだ!』が、まず最初にある。それを周囲は「なんじゃそれ?」と反論する。そこからすべてがはじまるように思います。(p103)

マーケティングをしていると、陥る罠があります。
「お客さまの声を聞け」
と言われるわけですが、最初からそこにこだわり過ぎると、自分たちが何がしたかったのかわからなくなります。似たようなお客さまの声を聞くわけですから、似たようなものができあがって差別化ははかれません。

まず自分が旗を掲げる。それに対して反論、あるいは反論とまではいわないまでも反応があって、それを汲み取って改良していく、というのが本来の姿だと思います。

個人であっても同じだと思います。先に非との意見を聞きすぎると、他人と同じことをすることになります。それより、先に「自分はこんなことがしたいのだけど」ということで、周囲から「それをやるならこうしたほうがいい」という反応を得て、そして微調整していく方が、個性も出せるし成果も上がる、と僕は考えています。

あと、付け加えです。

「過去と他人は変えられない」というウソ(p154)

これは昨年(2013年)のわくわく伝染ツアーでも和田さんが言われていたことです。少なくとも過去については、実体験で「変えられる」と確信しています。というか、変えてきました。

もちろん、事実は変えられない。たとえば、病気をしたという事実は変わらないわけです。でも、意味づけは考え方ひとつで変えられます。意味づけが変われば、過去は変わったと言ってもいいのだと思います。

他人を変える、というのを、強引に自分のいうことを聞かせるというようなイメージを持つと変えられない、という話になるのでしょう。しかし、人間関係は、相互に影響し合うことで成り立ちます。自分が変わって、いい影響力を発揮することができれば、お互いの関係が変わってくる。それは結果として、相手を変えたことになるのだと思います。

自分を変えることができれば他人を変えられるし、未来を変えることで過去も変えられるのだ、僕は思っています。

「いい人とはどうでもいい人の意味」
とよく言われます。それも一理あると思いますが、そうしたいい人が、息苦しさから開放されて生きていくためのヒントが満載の本です。

思い当たる節のある方は、ぜひ読んでみてください。日本人の8割くらいの人にとっては読む価値があるはずです。

(2014年 11月17日記)

(追記)
「協調せず、孤立せず」
という立ち位置でいたいなあ、とよく思います。そういう組織を作りたいとずっと思ってます。僕の力量じゃ、遅々として進みませんが。
それでもあきらめることなくいれるのは、この本で感化された部分があるように思います。