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「頑張ってるのに報われない」と思ったら読む本 / 田島弓子




田島弓子さんの新著(2013年11月当時)です。読み進めるほどに共感ポイントが増えていきました。


田島さんのご著書は全部読んでいますし、セミナーなどで結構お話を聴かせていただいています。僕自身が主催者として講師をお願いしたことも2度ほどあります。だからこの本に書かれていることで目新しいことはありませでした。

にもかかわらず、ある種の感動をもって読み進めたのは、自分が考えている「働き方」の方向は間違っていないと確認しながら読んで行けたからだと思います。

「はじめに」で「この本は『ワークライフ“アンバランス”2.0』」だという説明をされていますが、まさに「深化したワークライフ“アンバランス”(働き方論)」だと思います。

<目次>
第1章 なぜ、あなたは報われないのか?
第2章 あなたの「価値」を高める方法
第3章 ビジネスパーソンの心の整え方
第4章 仕事と「オトナの関係」をつくる
第5章 味方をつくる働き方

第1章に、「主語を自分にしない、相手を主語にして考える」ということが書かれています。自分の「こうしたい」という自分目線で考えるのではなく、与えられた仕事の目線や目的を指標に仕事をする、ということです。

そして「仕事を通しての自己実現を目指さない」ということも書かれています。自己実現は「自分目線」になっているから、ということです。

ここまで読んできただけで、個人的には共感の嵐でした(笑)
「自分のために頑張る奴はアマチュア、他人を喜ばせたり楽しませるために自分を活かすのがプロ」
だと、僕はかたくなに信じているのですが、その感覚に確信がもてました。

そもそも「自己実現」は仕事で成し遂げるものではないと思います。仕事は、誰かに何かの貢献をしてその対価をいただく、ということです。この本の中の言葉を借りれば「他己実現」です。いま、目の前に与えられたことに立ち向かわずに将来の「自己実現」を夢見るなどというのは本末転倒です。

結果的に、自分の好きなこと、得意なことで貢献できるようになって、仕事を通して「自己実現」が達成できることもあるでしょうが、最初からそれができるほどうまい話があるわけない。しかも、好き・得意「だけ」を活かして貢献できるなんてことはあり得ないわけで、そこを誤解させるような自己啓発書が多すぎる、と思っていたので、とてもすっきりしました。

このポイントさえ納得して押さえることができれば、その後に書かれていることは素直に理解できるはずです。すべて仕事の基本だと思うことが並んでいます。

たとえば、
「仕事の中身より仕事の目的が大事」
「結果を出すために、目の前の仕事に全力を尽くす。それがプロの『在り方』」
「クリエイティブ『な』仕事をするのでははなく、クリエイティブ『に』仕事をする。」
「『何をやるか』ではなく『どうやるか』」
「『働く』とは『人のために動く』『人と動く』『人を動かす』」
「組織で働く最大の報酬は『戦友のような仲間意識』」
といったことも納得できるのではないかと思います。

こうして、仕事に対する姿勢、働き方の基本を身につけた人は楽しく仕事ができるようになるはずです。むろん「楽しい」は「楽(らく)」をするという意味ではありません。明るく楽しく激しく「モウレツ」に(笑)仕事に取り組んでいく、という意味です。

そういう人はきっと「カッコいい」のだと思います。みんな「カッコいい」ビジネスパーソンを目指しましょう。

田島さんはこの本を次のような言葉で締めています。僕もまったく同じ気持ちでいます。

「カッコいいサラリーマンが増えれば、日本の企業はもっと活気に満ちたものになると、私は信じているのです。」(p202)

そしてこれが実現すれは、日本全体が活気に満ちた国になるのだと、僕は信じています。

(2013年11月6日記) 

(追記)
僕の
Amazonアフィリエイトで一番売れ続けているのは、実はこの本です。
「好きを仕事にする」というのは、昨今のはやりで、それは否定しませんが、「好きなこと、得意なこと、やりたいことには、もれなく、嫌いなこと、苦手なことがついてくる」という覚悟はしておいた方がいい。それを乗り越えた先に、「仕事を通しての自己実現」がようやく視野に入ってくるのだと思います。